「やりたいことがない」
私は、子どもの頃からずっと、このことに悩んでいました。
将来何になりたいの?
そう聞かれても、答えられない。
高校生になっても。
短大生になっても。
就職するときも。
そして、30代になっても。
「これがやりたい」というものが、なかなか見つかりませんでした。
だから私は、仕事を選ぶときも、
「安定していればいい」
「長く続けられればいい」
そんなふうに考えていました。
でも、本当はずっと、
「私がやりたいことって、何なんだろう」
と思っていたのだと思います。
最初は「AIやWEBデザインを勉強しよう」と思っていた
仕事を辞めてから、
「これからの時代についていくには、何か新しいことを学んだほうがいい」
と思うようになりました。
そして、もともと副業にも興味があったので、
「リスキリングの対象になっている講座で、何か勉強してみよう」
と考えました。
そこで候補にしたのが、
AI系やWEBデザイン系の学び。
今の時代に必要そう。
これから役立ちそう。
副業にもつながりそう。
そんな理由です。
……でも。
正直に言うと、
あまり好きな分野ではありませんでした。
パソコンは「普通」。得意ではない
私はパソコンが苦手で全くできないわけではありません。
事務職として仕事をしてきたので、普通には使えます。
書類を作る。
Excelを使う。
メールをする。
データを入力する。
仕事で必要なことはできます。
でも、
「パソコンが大好き!」
「新しいITツールを触るのが楽しい!」
というタイプではありません。
WEBデザインにも、AIにも、
「今の時代、これを勉強したほうがいいんだろうな」
という気持ちはありました。
でも、
「これをやりたい!」
ではありませんでした。
それでも、
「好き嫌いを言っている場合じゃない」
と思っていました。
これからの時代についていくため。
副業をするため。
転職するため。
何かスキルを身につけるため。
「今の自分に足りないものを勉強しなきゃ」
と思っていたのです。
そして、ヒューマンアカデミーのカウンセリングへ
そんな気持ちで、ヒューマンアカデミーのキャリアカウンセリングを受けることになりました。
私は、そのときかなり正直に話しました。
会社を辞めた経緯。
前職で感じていたこと。
これからどうしたいのか分からないこと。
AIやWEBデザイン系の勉強を考えていること。
副業にも興味があること。
でも、
「正直、そこまで好きな分野ではない」
ということ。
そして、
「本当は、人と関わる仕事を探している」
ということ。
今思えば、かなり矛盾した話をしていたと思います。
「AIやWEBデザインを勉強したいです」
と言いながら、
「でも、本当は人と関わる仕事がしたいです」
と言っている。
「これからの時代に必要なスキルを身につけたい」
と言いながら、
「パソコンが特別得意なわけではありません」
と言っている。
でも、そのときはそれが私の本音でした。
そこで、思いもしなかった言葉をもらった
話を聞いてくれたカウンセラーさんが、私にこう言いました。
「あなたには、キャリアコンサルタントが合っている気がします」
そして、
「僕も持っている資格ですよ。勉強してみませんか?」
と。
私は、それまで、
キャリアコンサルタントという仕事を知りませんでした。
もちろん、名前を聞いたことすら、ほとんどなかったと思います。
だから、
「そういう仕事があるんだ」
くらいに聞き流しても、おかしくなかったと思います。
でも。
私の中では、違いました。
「これだ!」
その瞬間、
「これだ!」
と思ったんです。
本当に、雷に打たれたような感覚でした。
ロックオンされたような。
「これじゃない?」
ではなく、
「これだ!!」
でした。
自分でも驚きました。
今まで何十年も、
「やりたいことがない」
と悩んできた私が、
初めて、
「これをやってみたい」
と思ったのです。
なぜ、そんなに刺さったのか
今考えると、理由は分かります。
キャリアコンサルタントは、
人の話を聴く。
その人がどうしたいのかを一緒に考える。
その人自身が答えを見つけていくことを支援する。
仕事だけではなく、
その人の人生や生き方にも関わる。
これまで私が、
「気が利くね」
「頼られているね」
「仕事ができるね」
と言ってもらえて嬉しかったこと。
社員の相談に乗ること。
困っている人をサポートすること。
相手の状況を考えて動くこと。
そういうものが、一気につながったような感覚がありました。
「私が今までやってきたことにも、意味があったんだ」
と思えたのです。
「やりたいことがない」が、終わったような気がした
私にとって、一番大きかったのはここです。
私は子どもの頃から、
「何になりたい?」
と聞かれるのが苦手でした。
周りには夢がある人がいる。
なりたい職業がある人がいる。
でも私はない。
銀行員をすすめてくる親に「〇〇の仕事がやりたい!!」と言えていたら、気持ちよかった。本当は言ってみたかった。
「私にはやりたいことがない」
ということを、どこかで自分の欠点のように思っていました。
そんな私が、
36歳になって初めて、
「これをやってみたい」
と思えた。
その瞬間、
長年抱えていた悩みが、
すっと消えたような気がしました。
カウンセラーさんが、とても尊く見えた
そのときの私は、
そのカウンセラーさんがものすごく尊い存在に見えました。
「この人は、私のことを見つけてくれた」
そんな感覚でした。
もちろん、今振り返れば、
カウンセラーさんは仕事として相談に乗ってくれていたわけです。
講座を紹介することは、当然、仕事の一部です。
キャリアコンサルタント講座を勧めれば、学校側の売上につながるという側面も、もちろんあったと思います。
そこは冷静に考えれば分かります。
でも、
だからといって、あの日の私の気持ちまで嘘になるわけではありません。
その人にとっては仕事の一環だったかもしれない。
でも私にとっては、
人生の大きな転機になった。
私はそう思っています。
そして、私は即決した
普段の私は、何かを買うときに即決するタイプではありません。
比較します。
調べます。
一度持ち帰ります。
本当に必要なのか考えます。
ところが、その日は違いました。
キャリアコンサルタントの話を聞いて、
「勉強します」
と決めました。
授業料は、
40万円を超える金額。
決して安い金額ではありません。
しかも、
「AIやWEBデザインの話を聞こう」
と思ってカウンセリングに行ったのです。
それなのに、
最終的に選んだのは、
それまで存在すら知らなかったキャリアコンサルタント。
自分でも、
「私、どうしたんだろう」
と思うくらいの即決でした。
でも、「勢い」だけではなかったと思う
後から考えると、ただの勢いではなかったと思います。
その言葉が、
私がずっと探していたものに、
偶然ぴったり重なった。
だから、強く反応したのだと思います。
人と関わりたい。
誰かを支えたい。
相手の話を聴きたい。
自分の経験を誰かの役に立てたい。
自分なりに工夫したい。
そして、
「あなたに相談してよかった」
と言ってもらえる仕事がしたい。
それまで自分の中にバラバラにあったものが、
「キャリアコンサルタント」
という言葉で、一つにつながった。
だから、
「これだ!」
だったのだと思います。
それまで「資格」は、ただの武器だと思っていた
以前の私は、
「転職するなら資格が必要」
「資格があれば自信になる」
「資格があれば仕事の選択肢が増える」
そんなふうに考えていました。
資格は、
自分の足りないものを補うための武器
だと思っていたのです。
でも、キャリアコンサルタントとの出会いは違いました。
資格を取ることそのものより、
「自分が何をしたいのか」に気づけたこと
のほうが大きかった。
資格は、その後についてきたものです。
「やりたいこと」は、最初から自分の中にあるとは限らない
私は、
「やりたいことは、自分の中から必死に探し出すもの」
だと思っていました。
でも、違うのかもしれません。
誰かとの会話。
偶然見つけた仕事。
本を読んだこと。
実際に体験したこと。
何気なく受けたカウンセリング。
そういう外からの刺激によって、
「あ、私これかもしれない」
と気づくこともある。
私の場合は、
AIでもWEBデザインでもありませんでした。
「今の時代に必要そうだから」という理由で選ぼうとしていたものではなく、
「人と関わりたい」という自分の本音
につながる仕事でした。
だから、今も勉強を続けている
あの日から、
私はキャリアコンサルタントの勉強を始めました。
まだ資格取得の途中です。
実際に資格を取って、その仕事をする未来がどうなるのかも分かりません。
それでも、
「やってみたい」
と思えるものに出会えたこと自体が、私にとっては大きなことでした。
36年間、
「やりたいことがない」
と思っていた私が、
初めて自分から選んだ学びです。
だから、勉強することそのものが嬉しい。
もちろん難しいこともあります。
覚えることもたくさんあります。
「こんなに勉強するのか……」
と思う日もあります。
それでも、
「これだ」
と思ったものだから、続けられています。
あの日、AIやWEBデザインを選ばなくてよかった
もちろん、AIやWEBデザインを学ぶことが悪いわけではありません。
これからの時代、とても重要な分野だと思います。
私自身も、今後AIを使ったり、ブログ運営をしたりする中で、学ぶことはたくさんあると思っています。
ただ、
**「時代についていかなきゃ」
という理由だけで、自分の苦手な分野を選ばなくてもよかった。**
今はそう思います。
「みんなが学んでいるから」
「これから必要だから」
「転職に有利だから」
だけではなく、
「私は何に心が動くのか」
も大切だった。
私の場合、その答えは、
「人」
でした。
36歳で初めて、「これだ」と思えた
キャリアについて悩んでいると、
「もっと早く見つけていれば」
と思うことがあります。
20代で見つけたかった。
30代前半で見つけたかった。
もっと早く資格を取っていれば。
そんなことを考える日もあります。
でも、
もし20代の私がキャリアコンサルタントという仕事を知っていたとしても、
今と同じように「これだ!」と思ったかは分かりません。
いろいろな仕事を経験した。
人間関係で悩んだ。
会社を辞めた。
一人の時間を過ごした。
福祉について調べた。
ボランティアにも行った。
副業について考えた。
「このままでいいのかな」と何度も思った。
そういう経験をしてきた36歳の私だから、
あの言葉が刺さったのかもしれません。
「やりたいことがない」は、終わりじゃなかった
ずっと、
「私にはやりたいことがない」
と思っていました。
でも、今振り返ると、
「まだ出会っていなかった」
だけだったのかもしれません。
やりたいことがない人。
夢が見つからない人。
何の仕事をしたいのか分からない人。
そんな人も、
「自分には何もない」
と決めつけなくていいと思います。
まだ出会っていないだけかもしれない。
誰かとの会話がきっかけになるかもしれない。
何気ない一言が、自分の中に刺さるかもしれない。
私にとっては、
それが36歳のキャリアカウンセリングでした。
あの日、
「キャリアコンサルタントが合っている気がします」
と言われた瞬間。
私の中で、
「これだ!」
という小さな光がついた。
あれから私は、
その光を消さないように、
少しずつ勉強しています。
まだ、資格は取れていません。
まだ、これからの働き方も決まっていません。
でも、
「やりたいことがない人生」から、
「これをやってみたい人生」へ。
私にとっては、それだけでも大きな一歩でした。
36歳。
やっと見つけた。
まだ、これから。
