「良い会社」と「自分に合う会社」は違った。転職を繰り返して、ようやく分かったこと

私はこれまで、何度か転職をしてきました。

観光施設、広告代理店、ヘルスケア施設、そしてインフラ系の会社。

振り返ってみると、それぞれの職場で「ここが嫌だった」「これは合わなかった」と感じてきました。

でも、最近になってふと思ったのです。

私は今まで、「どんな仕事がしたいか」ばかり考えていて、「どんな環境なら自分は幸せに働けるのか」を、ちゃんと考えたことがなかったのではないか。

今回、これまでの経験を一つずつ振り返りながら、自分に合う職場について改めて考えてみました。

すると、今までの転職が、少し違った角度から見えてきました。

目次

「安定している会社なら幸せになれる」と思っていた

インフラ系の会社に入った頃の私は、30歳でした。

派遣社員として働いていた私は、正社員登用の可能性があることを知っていました。

給与は派遣社員としては低く、仕事はとても大変でした。

一方で、会社そのものは非常に安定していました。

福利厚生も充実していました。

家賃補助、資格取得支援、人間ドックの補助、休暇制度、時間外手当、産業医、コンプライアンス窓口など、今まで働いてきた会社とは比べものにならないほど整っていました。

だから私は迷いました。

この会社は好きではない。

でも、こんなに安定した会社に正社員として入れる機会は、もう二度とないかもしれない。

30歳という年齢も気になっていました。

「この先、正社員になるのがどんどん難しくなるかもしれない」

「転職したら年収は100万円以上下がるかもしれない」

「こんな福利厚生を手放すのはもったいない」

「家族も喜んでくれるだろう」

そんなことを考えて、私は正社員になる道を選びました。

そして実際、正社員になってから給与はどんどん上がりました。

資格を取れば資格手当もつき、事務職としてはかなり高い水準の給与になりました。

休みも多くなり、福利厚生も使えるようになりました。

家賃の自己負担も少なく、どんどんお金が貯まっていきました。

周囲からは、

「そんな有名な会社に勤めていてすごいね」

と言われました。

家族もとても喜んでいました。

客観的に見れば、私は「成功した」と言ってもいい状況だったと思います。

それなのに、私は幸せではなかった

給与が上がっても。

休みが増えても。

福利厚生が充実していても。

私はずっと、

「一秒でも早く家に帰りたい」

と思っていました。

会社に行くこと自体が嫌でした。

職場にいる間は、できるだけ早く一日が終わってほしいと思っていました。

最初の頃は、職場を少しでも良くしようと努力していました。

社員とのコミュニケーションを増やしたり、仕事のやり方を工夫したり、資格の勉強をしたり。

年に4つと資格を取ったこともあります。

社内評価も高く、評価はSでした。

それでも、時間が経つにつれて疲れていきました。

最後の1年は、特に厳しいものでした。

上司が変わり、職場の雰囲気も変わりました。

自分が頑張っている一方で、仕事をしない人がいる。

その分、自分に仕事が集まる。

相談できる人もいない。

職場で助けてもらえる感覚もない。

「私はみんなに嫌われているのではないか」

そんなふうにまで思うようになりました。

今思えば、かなり追い詰められていたのだと思います。

給与が高くても、福利厚生が良くても、毎朝会社に行くのが苦痛なら、それは私にとって「良い職場」ではありませんでした。

大企業だから合うわけでもなかった

この会社では、本社への異動を何度か打診されたこともありました。

総務課や経理課に来てほしいと言っていただいたこともあります。

退職の意向を伝えたときにも、

「事業所の雰囲気や上司が嫌なら、本社で活躍してほしい」

と言ってもらいました。

ありがたい言葉でした。

でも、私は断りました。

理由の一つは、東京で暮らしたくなかったからです。

私は以前から、東京に住むことに憧れがありませんでした。

満員電車、人の多さ、高い家賃、狭い部屋。

私はそういう生活を望んでいません。

今思えば、ここにも私の価値観がはっきり表れていました。

「有名企業だから」

「大企業だから」

「本社勤務だから」

という理由だけでは、私の幸せにはつながらなかったのです。

「人と関わる仕事がしたい」でも、人とずっと一緒にいたいわけではない

これまでの経験を振り返ってみると、私は人と関わることが嫌いなのではありません。

むしろ、

  • 社員と話すこと
  • 気遣いをして感謝されること
  • 誰かに頼られること
  • 人の役に立つこと

は好きでした。

周囲からも、

「みんなと仲がいいね」

「気が利くね」

「仕事が早いね」

「頼られているね」

「愛されているね」

「仕事ができるね」

と言ってもらうことがありました。

そういう言葉は、とても嬉しかったです。

ただし、だからといって「一日中、人と話す仕事」がしたいわけではありません。

基本は自分の仕事に集中したい。

その中で必要なときに人と関わりたい。

誰かをサポートしたり、気遣ったりすることができる。

そんな働き方が理想なのだと分かってきました。

私が興味を持ったのは「採用」と「人材育成」

今回、自分がどんな仕事内容に興味があるのかを細かく考えてみました。

すると、意外にも、

採用・面接・応募者対応

そして、

研修・人材育成

に興味があることが分かりました。

特に興味があるのは、

  • 内定者や新入社員が会社に馴染むまでのサポート
  • 新人研修や社員研修の準備・運営
  • 入社準備や入社後のフォロー
  • 採用イベント
  • 応募者とのメールや電話でのやり取り

です。

一方で、

  • 福利厚生
  • 勤怠・労務
  • トラブル対応
  • 社員との面談・相談

などは、これまで経験してきたこともあり、今後の中心にはしたくないと感じています。

ここにも、自分の経験がそのまま表れていました。

「できる仕事」と「これからやりたい仕事」は、必ずしも同じではないのです。

「大企業でなくていい」と思えた

以前の私は、

安定=大企業・有名企業

というイメージを持っていました。

でも、今は違います。

大企業である必要はありません。

有名企業である必要もありません。

経営が安定していて、長く働けそうなら、それでいい。

むしろ、組織が大きすぎて、何人もの上司の承認を取ったり、細かすぎる規則に縛られたり、上司が転勤するたびに振り回されたりする環境は苦手です。

「会社の規模」よりも、

そこで働く人たちがどんな人なのか

のほうが、今の私には重要です。

私が一緒に働きたいのは、こんな人

今回の自己分析で、私は一緒に働きたい人の姿もかなり具体的になりました。

穏やかで優しい人。

真面目で責任感のある人。

困ったときに助けてくれる人。

自分の仕事をきちんとしながら、周囲にも気を配れる人。

少し冗談や雑談ができる人。

そして何より、

自分とは違う価値観を持っていても、それを押し付けてこない人。

逆に、仕事をしない人、頑固な人、傲慢な人は苦手です。

特に、年齢を理由に偉そうにしたり、「昔はこうだった」と自分の価値観を押し付けたりするような人は、前職を辞める決定打になったほど苦手でした。

ただ、誤解してほしくないのは、私は高齢の方が嫌いなのではないということです。

私はもともと、高齢の方と仲良くすることは好きでした。

私が苦手なのは年齢ではなく、**「老害気質」**なのです。

年齢に関係なく、柔軟で、穏やかで、相手を尊重してくれる人なら、一緒に働きたいと思います。

若い人ばかりの職場も、女性ばかりの職場も望んでいない

意外に思われるかもしれませんが、私は若い人ばかりの職場も、女性が多い職場もあまり好きではありません。

理想は、20代から50代くらいまで、いろいろな年代の人がいる職場。

男女比も、半々くらいか、男性が少し多いくらいがちょうどいい。

「若い人が嫌い」ということではありません。

世代が混ざっていて、それぞれの価値観を尊重できる環境が好きなのだと思います。

「会社が大好き」になる必要もない

以前の私は、会社に愛着を持てない自分を少し不思議に感じていました。

会社のアンケートで、

「何年勤めても会社への愛着心はない」

と正直に答えたこともあります。

でも、今はそれでいいのだと思います。

私は「会社が大好きで、会社に人生を捧げたい」というタイプではありません。

会社は仕事をする場所。

プライベートも大切にしたい。

でも、毎朝「行きたくない」と思うほど嫌いになる会社も嫌です。

できれば、

「この会社で働いていてよかった」

と思えるくらいがちょうどいい。

一緒に働く人や仕事内容に愛着を持てれば、それで十分なのだと思います。

私が本当に求めていたもの

ここまで自分の職歴を振り返って、ようやく分かってきました。

私は「楽な仕事」を求めていたわけではありません。

観光施設でも、ヘルスケア施設でも、インフラ系の会社でも、私はかなり真面目に働いてきました。

責任を持って仕事をすることもできます。

忙しいことも、ある程度なら楽しめます。

工夫することも好きです。

「あなたに任せたい」

「あなたがやったから良くなった」

「さすがだね」

と言ってもらえることが、私のモチベーションになります。

でも、

自分だけが頑張っている。

仕事をしない人の分まで背負う。

価値観を押し付けられる。

人間関係が冷たい。

そんな環境では、どれだけ給与が高くても、長くは続きません。

私が求めているのは、

ちゃんと働く。
ちゃんと役に立つ。
自分なりの工夫もする。
そして、ちゃんと自分の人生も生きる。

そんな働き方なのだと思います。

「自分に合う会社」は、自分で条件を決めていい

以前の私は、

「こんなに良い会社なのだから、辞めるなんてもったいない」

と思っていました。

給与が高い。

福利厚生が良い。

安定している。

有名企業である。

家族も喜んでいる。

だから、辞めてはいけない。

でも、今なら分かります。

「良い会社」と「自分に合う会社」は違う。

世間から見て良い会社でも、自分に合わないことはあります。

反対に、誰もが知っている会社ではなくても、自分らしく働ける会社なら、その人にとっては素晴らしい会社になり得ます。

私はこれから、求人票に書かれている給与や福利厚生だけを見るのではなく、

「私はここで毎朝どんな気持ちで仕事をするだろう」

という視点でも、仕事を選んでいきたいと思います。

これまでの転職は、失敗だったわけではありません。

観光施設で人と関わる楽しさを知った。

広告代理店で事務の仕事を経験した。

ヘルスケア施設で現場の忙しさやトラブル対応を経験した。

インフラ系の会社で、事務・総務・経理・労務など、たくさんのスキルを身につけた。

資格もたくさん取った。

資産も作った。

大切な人とも出会った。

そして何より、

「私は何が嫌で、何なら幸せに働けるのか」

を知ることができた。

これからは、その経験を無駄にせず、

「世間的に良い会社」ではなく、「私にとって良い会社」

を探していきたいと思います。

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