36歳からのリスキリング。私が「学び直してみよう」と思えた理由

「何か新しいことを始めたい」

そう思っても、最初に気になるのが、お金です。

資格を取るにもお金がかかる。

学校に通うにもお金がかかる。

働きながら勉強するなら、時間も必要です。

そして、36歳。

「今から勉強して、本当に意味があるのかな」

そんな気持ちもありました。

それでも私は、キャリアコンサルタントの勉強を始めることにしました。

大きなきっかけの一つになったのが、リスキリングを支援する制度を知ったことでした。

目次

36歳から、もう一度勉強する

私は短大を卒業してから、ずっと働いてきました。

もちろん、仕事をしながら必要なことを覚えたり、資格の勉強をしたりすることはありました。

でも、学校に通うような形で、本格的に新しい分野を学ぶのは久しぶりです。

最初は少し不安でした。

「今さら勉強して覚えられるかな」

「仕事をしながら続けられるかな」

「せっかくお金を払って、資格を取れなかったらどうしよう」

いろいろ考えました。

それでも、

「このまま何もしないほうが、あとで後悔するかもしれない」

と思うようになりました。

キャリアカウンセリングが、きっかけだった

キャリアコンサルタントの勉強を始めるきっかけになったのは、ヒューマンアカデミーで受けたキャリアカウンセリングでした。

それまで私は、キャリアコンサルタントという仕事を詳しく知りませんでした。

でも、自分のこれまでの仕事について話しているうちに、

「こういう仕事が向いているのでは?」

とキャリアコンサルタントの道を勧めてもらいました。

最初は、

「私にできるのかな?」

という気持ちでした。

でも、自分の経験を振り返ってみると、少しずつ興味が出てきました。

社員の相談に乗る。

困っている人をサポートする。

相手の状況を考えて、必要な情報を調べる。

「ありがとう」と言ってもらえる。

私は、こういうことが好きだったからです。

「資格を取れば転職できる」と思ったわけではない

ここは、今でも大切にしたいと思っています。

私は、

「キャリアコンサルタントの資格を取れば、すぐ転職できる!」

と思って勉強を始めたわけではありません。

むしろ、36歳で未経験の分野に進むことには不安があります。

資格を取ったからといって、必ず希望する仕事に就けるわけでもありません。

それでも学びたいと思ったのは、

「これからの自分の選択肢を増やしたい」

と思ったからです。

そしてもう一つ。

キャリアコンサルタントについて学ぶことで、誰かのキャリアだけではなく、自分自身のキャリアも理解できるのではないかと思ったからです。

そこで知った「専門実践教育訓練給付制度」

資格取得について調べている中で、私は教育訓練給付制度を知りました。

教育訓練給付制度は、働く人の能力開発やキャリア形成を支援するため、厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講・修了した場合などに、受講費用の一部が支給される制度です。

その中でも、私が利用したのが専門実践教育訓練給付制度です。

現在の制度では、一定の要件を満たす場合、専門実践教育訓練の受講中・修了時に教育訓練経費の50%、資格取得等と就職などの条件を満たすと70%、さらに修了後の賃金が受講開始前より5%以上上昇するなどの条件を満たす場合には80%まで支給される仕組みになっています。

もちろん、誰でも80%もらえるという制度ではありません。

受給資格や講座の指定、資格取得・就職、賃金上昇など、条件があります。

私自身も、制度を利用する前に自分が対象になるのかを確認しました。

「こんな制度があるなら、勉強してみようかな」

と思えたことは、私にとって大きかったです。

「お金がかかるから無理」が少し変わった

資格の勉強を始めるとき、私は費用のことが気になっていました。

何十万円というお金を払って、

「もし途中で向いていないと分かったら?」

「もし資格を取れなかったら?」

と考えると、簡単には決められません。

でも、教育訓練給付制度について調べたことで、

「全部を自分だけで負担して学ばなければならないわけではない」

と知りました。

もちろん自己負担はあります。

時間も使います。

勉強も大変です。

それでも、

「今の自分のためにお金と時間を使って学ぶ」

という選択肢が、少し現実的になりました。

36歳だからこそ、学び直してよかった

20代の頃の私は、仕事についてそこまで深く考えていませんでした。

安定している仕事。

長く勤められる仕事。

結婚して家庭を持って、普通に暮らせればいい。

そんな考え方でした。

だから、自分の「好き」や「得意」を仕事につなげようとは、あまり考えていませんでした。

でも、仕事を何年も経験して、いろいろなことが分かってきました。

私は、人を支えることが好き。

気遣いをして、感謝されることが嬉しい。

自分なりの工夫をするのが好き。

「あなたに任せれば大丈夫」と言ってもらえることが嬉しい。

一方で、事務処理だけに追われ続ける仕事はつらい。

個人の工夫がまったく認められない環境も苦手。

上司の言うことだけを、そのまま実行するような働き方も合わない。

こういうことは、36歳になったからこそ分かるようになったことです。

だから私は、

「もっと早く勉強すればよかった」

というより、

「今の自分だから、この勉強に意味がある」

と思っています。

リスキリングは「人生をやり直す」ことではなかった

「リスキリング」という言葉を聞くと、以前の私は、

「今までの仕事を捨てて、新しい仕事に転職する」

ようなイメージを持っていました。

でも、自分が実際に学んでみると、少し違いました。

これまでの経験を捨てるのではなく、

今まで身につけたものに、新しい知識を重ねる。

そんな感覚です。

私は事務の仕事をしてきました。

人事や労務に近い仕事も経験しました。

社員の相談にも乗ってきました。

そこに、キャリアについての専門的な知識を加えていく。

そう考えると、今までの経験も無駄ではありません。

むしろ、

「今までの経験があるからこそ、学べることがある」

と思えるようになりました。

勉強してみたら「自分の過去」が面白くなった

キャリアコンサルタントの勉強では、さまざまなキャリア理論を学びます。

最初は、

「理論家の名前を覚えるのが大変……」

と思いました。

でも、勉強していくうちに面白くなってきました。

「もしかして、あのときの私はこういうことだったのかな?」

と思うことが増えたからです。

なぜ私は安定を大切にしてきたのか。

なぜ東京で働きたくないのか。

なぜ人を支えることが好きなのか。

なぜ「自分らしさ」を大切にするようになったのか。

なぜ、前職ではあれほど苦しくなったのか。

これまでの人生を、キャリア理論という新しい眼鏡で見てみる。

すると、今までバラバラに見えていた出来事が、少しずつつながっていきます。

「資格のための勉強」だけではなかった

もちろん、資格取得は大きな目標です。

でも、勉強を始めてから、

「資格を取るためだけに勉強しているわけではないな」

と思うようになりました。

自分自身のキャリアを振り返る。

仕事に対する価値観を知る。

自分の強みを考える。

苦手な環境を整理する。

これからどんな働き方をしたいのかを考える。

それだけでも、私にとっては大きな意味があります。

そして、いつか誰かのキャリアについて相談されたとき、

「私も、こういうことで悩んできました」

と、自分の経験を活かせるかもしれない。

そんな未来も少しずつ想像するようになりました。

制度は「知っている人」が得をする?

今回、教育訓練給付制度について調べてみて、私は正直、

「もっと早く知りたかった」

と思いました。

世の中には、学び直したい人を支援する制度があります。

でも、知らなければ利用することもできません。

もちろん、制度には細かな条件があります。

対象になる講座なのか。

自分に受給資格があるのか。

どのタイミングで何を申請する必要があるのか。

こうしたことを事前に確認する必要があります。

専門実践教育訓練給付金を利用する場合は、訓練前キャリアコンサルティングやジョブ・カードの交付、受講開始前の受給資格確認などが必要です。

だからこそ、

「使えるかもしれない」と思ったら、早めに調べる。

これが大切だと思います。

私は「何歳からでも大丈夫」とは簡単に言えない

ここまで読んで、

「36歳ならまだ若いじゃん」

と思う人もいるかもしれません。

確かに、40代、50代の方から見れば、36歳はまだ若いのかもしれません。

でも、36歳の私自身は、

「もう36歳」

と思うこともあります。

これから結婚する予定もありません。

一人で生活していくためには、これからも働いていかなければなりません。

だからこそ、

「この先も、今までと同じ働き方を続けるのか?」

ということを真剣に考えました。

その結果、

「一度、学んでみよう」

と思いました。

「変わりたい」だけではなく、「知りたい」

今の私は、

「人生を変えたい!」

というより、

「自分の可能性をもっと知りたい」

という気持ちに近いです。

自分には何ができるのか。

どんな仕事なら長く続けられるのか。

どんな人を支えることができるのか。

どんな働き方なら、自分らしく暮らせるのか。

その答えを探すための一つの手段が、私にとってはリスキリングでした。

「まだ、これから」

36歳。

これまでの人生を考えると、

「もう十分働いたな」

と思うこともあります。

でも、これから先の人生を考えると、

まだまだ長い。

だったら、

「これからのために、一度くらい本気で学んでみてもいいんじゃない?」

と思いました。

資格を取れるかどうか。

転職できるかどうか。

その先にどんな仕事をするのか。

まだ分かりません。

でも、勉強を始めたことで、一つだけ変わったことがあります。

以前は、

「このままでいいのかな」

と考えているだけでした。

今は、

「この先どうしたいのか、調べてみよう」

と思えるようになりました。

それだけでも、私にとっては大きな一歩です。

リスキリングは、過去の自分を否定することではない。

今まで積み重ねてきた経験に、新しいものを加えていくこと。

そして、自分のこれからを考えるきっかけにもなる。

私もまだ勉強の途中です。

まだ、資格取得の途中。

まだ、キャリアの途中。

だからこそ、

まだ、これから。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次