「今の仕事、このままでいいのかな」
そう思うことはありませんか?
でも、
「じゃあ、辞めよう!」
とすぐに決断できるわけでもない。
今の会社にも良いところはある。
収入も必要。
転職先が見つかるかも分からない。
年齢のことも気になる。
そもそも、
「私は何がしたいの?」
と聞かれても答えられない。
私も、ずっとそんな状態でした。
「辞めたい」と「辞める」は違う
仕事が嫌になったとき、
「辞めたい」
と思うことがあります。
でも、
「辞める」
となると、話は全く違います。
収入はどうする?
次の仕事は?
今より悪い環境だったら?
人間関係は?
年齢的に採用される?
今までの経験は通用する?
考え始めると、不安がどんどん出てきます。
だから私は、
「辞めたいと思ったから、すぐ辞める」
ではなく、
「なぜ辞めたいのか」を考えるところから始めました。
私は「仕事」が嫌だったのか?
最初に考えたのは、
「私は仕事そのものが嫌なのかな?」
ということでした。
でも、これまでの経験を振り返ってみると、どうも違う。
私は人と話すのが嫌いではありません。
気遣いをするのも嫌いではない。
誰かに頼られるのも嬉しい。
現場で動く仕事は楽しかった。
自分なりに工夫することも好き。
「あなたに任せたい」と言ってもらえると嬉しい。
では、何が嫌だったのか。
少しずつ考えていくと、
「どんな仕事をするか」だけではなく、「どんな環境で働くか」
が大きかったことに気づきました。
「転職したい」の正体を考えてみた
私は以前、
「転職したい=今の会社より良い会社に行きたい」
くらいに考えていました。
でも、今ならもっと細かく考えます。
人間関係が嫌なのか。
仕事内容が嫌なのか。
給与が低いのか。
通勤が嫌なのか。
働く場所が嫌なのか。
上司が嫌なのか。
裁量がないのが嫌なのか。
忙しすぎるのが嫌なのか。
暇すぎるのが嫌なのか。
仕事そのものは好きだけれど、環境だけが合わないのか。
ここを分けて考えるだけでも、かなり違います。
私の場合は、「環境」が大きかった
私の場合、前職を辞める決定打になったのは、職場環境でした。
仕事をしない人がいる。
その分を周りが背負う。
上司によって仕事の進め方が変わる。
人間関係にも疲れる。
自分なりに工夫しても、自由にできない。
そんなことが積み重なっていきました。
しかも、
「会社そのものが嫌い」
というわけではありませんでした。
大企業としての安定性や福利厚生には、魅力を感じていました。
だからこそ、余計に迷いました。
「こんなに条件のいい会社を辞めていいの?」
と。
「良い会社なのに、つらい」は矛盾しない
これは、転職を考えている人に伝えたいことです。
会社に悪いところがあるから辞める。
それだけではありません。
会社は良い。
待遇も良い。
周囲から見れば恵まれている。
それでも、
自分には合わない。
ということがあります。
逆に、
小さな会社でも、
給与がものすごく高くなくても、
自分に合う環境なら、長く働けるかもしれません。
「良い会社」と「自分に合う会社」は、同じではありません。
私は、辞める前にいろいろなことを調べた
退職を決めるまで、私は一直線ではありませんでした。
次に何をするのか考えました。
福祉について調べました。
社会福祉士になろうかと通信制大学のパンフレットを取り寄せました。
実際に福祉業界を知る人にも話を聞きました。
ボランティアにも行きました。
そして、
「やっぱり福祉ではないかもしれない」
と思いました。
そこで終わりではありません。
その後、キャリアコンサルタントという仕事に出会いました。
つまり私は、
迷いながら、少しずつ試していた
のです。
「やってみて違った」も、前進だった
福祉を選ばなかったことを、以前なら、
「結局、何も見つからなかった」
と思っていたかもしれません。
でも今は違います。
調べたから分かった。
人に話を聞いたから分かった。
ボランティアをしたから分かった。
「自分には違うかもしれない」と分かったこと自体が、前進でした。
転職先を探すときも同じだと思います。
求人を見て、
「この仕事は違うな」
と思う。
それも情報です。
会社説明会に参加して、
「ここは自分には合わない」
と感じる。
それも情報です。
面接を受けて、
「思っていた仕事と違った」
と気づく。
それも、無駄ではありません。
いきなり人生を変えなくてもいい
転職を考えると、
「人生を変える決断をしなければ」
と思ってしまうことがあります。
でも、必ずしもそうではないと思います。
まず求人を見る。
気になる仕事を調べる。
資格を調べる。
キャリアカウンセリングを受ける。
職業興味検査を受ける。
勉強を始める。
副業を試してみる。
ボランティアをしてみる。
私のように、以前の職場でアルバイトをしてみる。
小さく動いてみる。
その結果、
「やっぱり今の仕事を続けよう」
となってもいい。
それも立派な答えです。
「転職しない」という選択もある
転職について考えると、
「転職すること」がゴールのようになってしまうことがあります。
でも、
転職しないことも、一つのキャリア選択です。
今の会社で働きながら資格を取る。
部署異動を検討する。
働き方を変える。
上司に相談する。
副業を始める。
趣味や余暇を充実させる。
それだけでも、人生は変わります。
大切なのは、
「転職したかどうか」
ではなく、
「自分が納得して選んだかどうか」
なのかもしれません。
36歳の私が、今やっていること
私は現在、キャリアコンサルタント資格の取得に向けて勉強しています。
これは、転職先を決めたから始めたわけではありません。
「これから何がしたいんだろう」
と考えていたときに、キャリアカウンセリングを受けたことがきっかけでした。
そこでキャリアコンサルタントという仕事を知り、
「もっと知りたい」
と思った。
だから勉強を始めました。
そして、勉強をしているうちに、
自分自身のキャリアについても、どんどん考えるようになりました。
不思議なものです。
人のキャリアを学んでいたはずなのに、
一番深く考えさせられたのは、自分のキャリアでした。
キャリア理論を学ぶと、「迷い方」が変わった
以前は、
「何をしたいのか分からない」
という状態が怖かったです。
今は、
「まだ情報が足りないんだな」
と思えるようになりました。
自分の価値観を整理する。
興味を調べる。
これまでの経験を振り返る。
どんな環境が合うのか考える。
そうすると、
「何となく嫌」
だったものが、
「私は裁量がない環境が苦手なんだ」
「人と関わりすぎる仕事は疲れるんだ」
「でも、誰かをサポートすることは好きなんだ」
というふうに、少しずつ言葉になっていきます。
これは大きな変化でした。
「自信がない」から動けない人へ
転職に迷っているとき、
「自信がついたら動こう」
と思うことがあります。
でも、私は逆だったのかもしれないと思っています。
動いたから、
「これはできる」
「これは苦手」
「これは好き」
ということが分かってきました。
福祉を調べた。
ボランティアに行った。
キャリアカウンセリングを受けた。
資格の勉強を始めた。
以前の職場から声をかけてもらい、10年ぶりにアルバイトにも行った。
どれも大きな決断ではありません。
でも、一つひとつの経験が、
「私は何を大切にしたいのか」
を教えてくれました。
迷っている時間も、キャリアの一部
転職をするか迷っている。
何がしたいか分からない。
今の仕事を辞める勇気がない。
そんな状態になると、
「私は何も進んでいない」
と思ってしまいます。
でも、私は今ならそう思いません。
迷っているから調べる。
調べるから考える。
考えるから、自分のことが少し分かる。
そして、少しだけ動いてみる。
その繰り返しも、
立派なキャリア形成の時間
なのだと思います。
「答えを出す」より「問いを持つ」
36歳になって、私は少しずつ、
「正解を見つけなければ」
という気持ちから離れています。
今は、
「私は何を大切にしたい?」
「どんな働き方なら続けられる?」
「どんな場所なら自分らしくいられる?」
「今の経験を、これからどう活かせる?」
そんな問いを持っています。
まだ答えは出ていません。
でも、
問いが変わると、見えるものも変わる。
それは、キャリアについて学んで一番感じていることかもしれません。
転職するかどうかは、そのあとでいい
もし今、
「転職するか迷っている」
という人がいたら。
今すぐ答えを出さなくてもいいと思います。
まず、
「なぜ転職したいと思ったのか」
を書いてみる。
「何が嫌なのか」を書いてみる。
「今の会社で好きなところ」も書いてみる。
「次の職場では何を大切にしたいのか」を考えてみる。
そして、少しだけ調べてみる。
それだけでも十分です。
転職するかどうかを決めるのは、そのあとでも遅くありません。
私もまだ、決めていないことがたくさんあります。
でも、以前より怖くありません。
なぜなら、
「迷っている自分も、キャリアを考えている自分なんだ」
と思えるようになったからです。
36歳。
まだ答えは出ていません。
でも、
迷いながらでも動ける。
違ったら戻って考えられる。
そして、また別の道を探せる。
それでいい。
まだ、これから。
