「事務しかしてこなかったけど、転職したい」
そう思ったとき、最初に何を考えますか?
私は以前、
「じゃあ、次は何の仕事をすればいいんだろう?」
と考えていました。
事務以外の仕事をあまり知らない。
特別な資格もない。
専門職の経験もない。
だから求人サイトを開いても、
「結局、また事務しか応募できないのかな」
と思っていました。
でも、キャリアについて勉強して、自分の価値観やこれまでの経験を整理するようになってから、
「職種名だけで仕事を選ばなくてもいい」
と思うようになりました。
「人事に行きたい」と思ったけれど
今、私は人事領域に興味があります。
採用。
人材育成。
社員支援。
キャリア支援。
こうした仕事です。
キャリアコンサルタントの勉強を始めたことも、大きなきっかけでした。
でも、
「人事なら何でもいい」
というわけではありません。
ここが、自分を知ることの面白いところです。
私は「人と関わる仕事」がしたい。でも、人が多すぎるのは嫌
一見すると矛盾しています。
私は人と関わることが嫌いではありません。
むしろ、
「〇〇さんは気が利くね」
「頼られているね」
と言われることは嬉しかった。
誰かの困りごとを聞くことも嫌いではありません。
サポートすることにもやりがいを感じます。
だから、
「人と関わる仕事」
には興味があります。
でも、
ずっと人と話し続ける仕事は疲れます。
人が多すぎる職場も苦手。
若い人ばかりの職場も嫌。
女性ばかりの職場も嫌。
だから、
「人と関わる仕事がしたい」=「人とずっと一緒にいる仕事がしたい」
ではありません。
私の場合は、
必要なときに人と関わり、必要なときには一人で集中できる仕事
が理想です。
「人事」という名前だけでは分からない
例えば「人事」と言っても、
仕事内容は会社によってかなり違います。
採用が中心なのか。
給与計算が中心なのか。
勤怠管理なのか。
社員からの相談対応なのか。
研修なのか。
制度づくりなのか。
人事データの管理なのか。
会社によって、求められることが違います。
だから、
「人事に転職する」
だけでは、まだ情報が足りません。
私なら、
「人事の中で、私は何をしたい?」
まで考えます。
私が好きなのは「A+B」
以前、自分の仕事の好みを整理したことがあります。
私の場合、
基本となる仕事をきちんと行うこと。
これは好きです。
決められた業務を正確に処理する。
期限を守る。
必要なことを漏れなく行う。
こういう仕事は、むしろ得意なほうだと思います。
でも、
そこに、
「自分なりの工夫」
が入ると、もっと楽しくなる。
やり方を少し改善する。
もっと効率よくする。
相手が困らないように一工夫する。
自分なりの考えを取り入れる。
そして、
「あなたに任せてよかった」
「あなたがやったから良くなった」
と言ってもらえる。
これが、とても嬉しい。
だから私は、
Aだけでも嫌ではないけれど、A+Bが理想
なのだと思います。
「自由な仕事」が好きという意味でもない
ここは、自分でも意外でした。
「工夫するのが好き」
と言うと、
「じゃあ、自由な仕事が向いているんですね」
と思われるかもしれません。
でも、完全に自由なのも困ります。
何をしてもいい。
全部自分で決める。
正解がない。
そういう環境は、私には少し不安です。
私が欲しいのは、
「基本的なルールや目的はある。その中で、自分なりに工夫できる」
という環境。
これが一番しっくりきます。
事務経験は、意外と人事につながっている
こう考えると、今までの経験も少し違って見えます。
私は正社員になってから、
2拠点・計40名ほどの社員を対象に、
勤怠管理。
年末調整。
福利厚生。
健康診断。
各種申請対応。
本社への報告。
などを担当しました。
これって、単なる「書類処理」だけではありません。
社員が困らないようにする。
必要な情報を確認する。
期限を管理する。
本人に説明する。
本社と事業所の間をつなぐ。
そういう仕事でもありました。
つまり、
「社員を支える事務」
をしていたわけです。
だから「未経験の人事」でも、全部がゼロではない
もちろん、
人事の専門知識が必要な仕事もあります。
採用経験が必要な求人もあります。
労務の専門知識が必要な仕事もあります。
だから、
「事務経験があれば何でもできる」
とは思っていません。
でも、
「人事未経験だから、何も活かせない」
ということでもない。
ここは、転職を考えるときに大事なポイントだと思っています。
自分の経験と、
次の仕事で求められること。
この二つの重なる部分を探す。
それが、私にとっての「キャリアチェンジ」なのだと思います。
私は「仕事内容」を見るようになった
以前は求人を見るとき、
「一般事務」
「営業事務」
「総務」
「人事」
「経理」
という職種名ばかり見ていました。
今は、
「実際に毎日何をするの?」
を見るようになりました。
例えば、
- 一人で集中する時間はある?
- 電話対応はどれくらい?
- 人と話す時間は?
- 自分で判断できることは?
- 改善提案はできる?
- 決められた方法しか認められない?
- 誰をサポートする仕事?
- 仕事量は?
- 繁忙期は?
- 上司との距離感は?
- 職場の年齢構成は?
- 転勤はある?
- 勤務地は自分の希望に合っている?
こういうことを見る。
職種名だけでは分からない部分です。
「東京勤務」なら、私はどんなに良い求人でも選ばない
私の場合、ここはかなり明確です。
東京で働きたくありません。
これは、
「東京が嫌い」
という単純な話ではありません。
私にとって、
住む場所はキャリアの一部だからです。
満員電車。
人の多さ。
高い家賃。
狭い住居。
都会の生活。
そういうものを避けたい。
だから、
「東京本社勤務・高待遇・大企業」
という求人があったとしても、
私にとっては必ずしも「良い求人」ではありません。
逆に、
「自分が暮らしたい地域で、無理なく働ける」
ということには、それだけで大きな価値があります。
「条件の良い仕事」と「自分に合う仕事」は違う
これは、前職を経験したからこそ強く思います。
大企業。
正社員。
安定。
福利厚生。
周囲から見れば、
「良い仕事」
だったかもしれません。
でも、
自分に合わなければ、苦しくなる。
だから転職先を探すとき、
「世間から見て良い会社か」
だけではなく、
「私にとって良い会社か」
を見ることにしました。
これは、かなり大きな変化です。
仕事を選ぶ前に「嫌なもの」を知る
私は、
「自分が何をしたいか」
を考えるのが苦手でした。
だから、
「やりたい仕事を見つけよう」
と言われると困ってしまう。
でも、
「何が嫌?」
と聞かれると、意外と答えられます。
東京。
満員電車。
人が多すぎる職場。
若い人ばかりの職場。
女性ばかりの職場。
仕事をしない人。
頑固で傲慢な人。
年齢や立場だけで人を押さえつける人。
融通が利かない環境。
上司の言うことに従うだけの仕事。
自分の工夫が認められない仕事。
こうして並べると、
「私、結構はっきりしてるじゃん」
と思います(笑)。
「嫌」は、立派なキャリア情報だった
以前は、
「嫌なことを考えるなんて、後ろ向き」
と思っていました。
でも、違いました。
嫌なものが分かるということは、
「自分が大切にしたいもの」が分かる
ということでもあります。
例えば、
「工夫できない仕事が嫌」
↓
「裁量が欲しい」
「東京勤務が嫌」
↓
「暮らす場所を大切にしたい」
「人が多すぎる職場が嫌」
↓
「一人で集中する時間が必要」
「仕事をしない人が嫌」
↓
「責任感のある人と働きたい」
「人との関わりが全くない仕事が嫌」
↓
「人を支える役割は持ちたい」
こうやって、
「嫌」を反対側から見ると、
自分の希望が見えてきます。
だから、私は「次の仕事」を急いで決めない
もちろん、
生活のために仕事が必要になることもあります。
いつまでも転職活動を続けられるわけではありません。
でも、
「とにかくどこかに転職しなきゃ」
という気持ちだけでは、また同じことを繰り返してしまうかもしれない。
私は一度、
「安定しているから」
という理由で仕事を選びました。
そして、
「安定しているだけでは足りない」
ことを経験しました。
だから次は、
「自分に合う条件を知ったうえで選びたい」
と思っています。
36歳の今だから、できる仕事選び
20代だったら、
「とりあえずやってみよう」
で飛び込んでいたかもしれません。
でも36歳の今は、
これまでの経験があります。
好きなことも、
嫌なことも、
少しずつ分かってきました。
だから、
「未経験だから無理」
ではなく、
「これまでの経験のどこが次の仕事につながる?」
と考える。
そして、
「この仕事を10年続けたら、私は幸せかな?」
と考える。
私は、そんなふうに仕事を選びたいと思っています。
まだ「答え」は出ていない
正直に言うと、
私もまだ、
「次はこの仕事!」
と決まったわけではありません。
人事かもしれない。
採用かもしれない。
社員支援かもしれない。
キャリア支援かもしれない。
事務経験を活かした、別の仕事かもしれない。
まだ分かりません。
でも、
「何も分からない」状態ではなくなってきた。
それだけでも、大きな変化です。
自分が何を大切にするのか。
何が嫌なのか。
何なら頑張れるのか。
どんな環境なら長く働けるのか。
少しずつ分かってきたからです。
転職は、
「今の会社を辞めること」
だけではない。
「これからの自分に合う働き方を選び直すこと」
なのかもしれません。
もし今、
「事務しかしてこなかった」
「何の仕事が向いているか分からない」
「転職したいけど、また失敗するのが怖い」
と思っているなら、
まずは「やりたい仕事」ではなく、
「自分が大切にしたい条件」
から探してみてもいい。
そこから見えてくる仕事も、きっとあります。
36歳。
まだ、これから。
